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三平方の定理

直角三角形では、直角をはさむ2辺 \(a\)・\(b\) と斜辺 \(c\) の間に \(a^2 + b^2 = c^2\) という関係があります。これを三平方の定理(ピタゴラスの定理)といいます。

この単元でできるようになること

  • 三平方の定理を説明できる
  • 直角三角形の2辺から残りの辺を求められる
  • 直角二等辺三角形・30°60°90° の三角形の辺の比を使える
  • 三平方の定理の逆で、直角三角形かどうかを判定できる

前に習ったこと

始める前に、次の問題が解けるか確かめよう。

問題を読み込んでいます…

基本を理解する

三平方の定理とは

直角三角形の3辺の間には次の関係が成り立つ。

三平方の定理(ピタゴラスの定理)

直角三角形において、直角をはさむ2辺の長さを \(a\)、\(b\)、斜辺の長さを \(c\) とすると、

\[ a^2 + b^2 = c^2 \]
直角三角形の3辺にかいた正方形 直角をはさむ辺 a = 3、b = 4、斜辺 c = 5 の直角三角形。3辺にかいた正方形の面積は 9、16、25 で、9 + 16 = 25。 a² = 9 b² = 16 c² = 25 a b c

辺の長さを求める

斜辺を求めるとき

\[ c = \sqrt{a^2 + b^2} \]

直角をはさむ辺を求めるとき

\[ a = \sqrt{c^2 - b^2} \]

注意

\(c\) は必ず斜辺(直角の向かいの辺・最も長い辺)。\(a^2 + b^2\) は直角をはさむ2辺の二乗の和。

特別な直角三角形

直角二等辺三角形(45°-45°-90°)

直角をはさむ2辺が等しい(\(a = b\))直角三角形。

\[ \text{斜辺} = a\sqrt{2} \]
直角二等辺三角形 ∠A = ∠C = 45°、∠B = 90° の直角二等辺三角形。直角をはさむ2辺は a、斜辺は a√2。 a a a√2 A B C 45° 45°

30°-60°-90° の三角形

正三角形を半分にした直角三角形。辺の比は \(1 : \sqrt{3} : 2\)。

\[ \text{各辺の比} \quad 1 : \sqrt{3} : 2 \]
30°・60°・90° の直角三角形 ∠A = 30°、∠B = 90°、∠C = 60° の直角三角形。辺の比は BC : AB : AC = 1 : √3 : 2。 √3 1 2 A B C 30° 60°

辺の比の覚え方

角度 30° 60° 90°
対辺の比 \(1\) \(\sqrt{3}\) \(2\)

三平方の定理の逆

逆定理

3辺の長さが \(a\)、\(b\)、\(c\) の三角形で \(a^2 + b^2 = c^2\) が成り立てば、その三角形は直角三角形で、\(c\) の対角が直角。

例) \(a=5,\ b=12,\ c=13\) のとき、\(5^2+12^2 = 25+144 = 169 = 13^2\) なので直角三角形。

例題

例題1 斜辺を求める

直角三角形で直角をはさむ2辺が \(3\) と \(4\) のとき、斜辺の長さを求めよ。

直角をはさむ2辺が 3、4 の直角三角形 ∠B = 90°、AB = 3、BC = 4 の直角三角形。斜辺 AC を求める。 3 4 ? A B C
解答
\[ c = \sqrt{3^2 + 4^2} = \sqrt{9 + 16} = \sqrt{25} = 5 \]

例題2 一辺を求める

直角三角形で斜辺が \(13\)、一方の辺が \(5\) のとき、もう一方の辺を求めよ。

斜辺 13、1辺 5 の直角三角形 ∠B = 90°、AB = 5、斜辺 AC = 13 の直角三角形。BC を求める。 5 ? 13 A B C
解答

斜辺が \(13\)、一辺が \(5\) なので、

\[ a = \sqrt{13^2 - 5^2} = \sqrt{169 - 25} = \sqrt{144} = 12 \]

例題3 直角二等辺三角形

直角をはさむ2辺がともに \(6\) の直角二等辺三角形の斜辺を求めよ。

直角をはさむ2辺が 6 の直角二等辺三角形 ∠B = 90°、AB = BC = 6 の直角二等辺三角形。斜辺 AC を求める。 6 6 ? A B C
解答

直角二等辺三角形の斜辺 \(=\) 辺 \(\times \sqrt{2}\) より、

\[ c = \sqrt{6^2 + 6^2} = \sqrt{72} = 6\sqrt{2} \]

例題4 30°-60°-90° の三角形

斜辺が \(10\) の 30°-60°-90° の三角形で、30° の対辺と 60° の対辺の長さを求めよ。

斜辺 10 の 30°・60°・90° の三角形 ∠A = 30°、∠B = 90°、∠C = 60°、斜辺 AC = 10 の直角三角形。AB と BC を求める。 ? ? 10 A B C 30° 60°
解答

斜辺 \(10\)、辺の比は \(1:\sqrt{3}:2\) より、

  • 30° の対辺(最短辺) \(= 10 \times \dfrac{1}{2} = 5\)
  • 60° の対辺 \(= 10 \times \dfrac{\sqrt{3}}{2} = 5\sqrt{3}\)

例題5 座標平面上の2点間の距離

2点 \(A(1,\ 2)\)、\(B(5,\ 5)\) の間の距離を求めよ。

2点 A(1, 2)、B(5, 5) 座標平面上の2点 A(1, 2)、B(5, 5)。H(5, 2) をとると、AH = 4、HB = 3 の直角三角形 AHB ができる。 x y O 1 2 3 4 5 6 1 2 3 4 5 6 A B H 4 3
解答

\(x\) 方向の差:\(5 - 1 = 4\)、\(y\) 方向の差:\(5 - 2 = 3\)

\[ AB = \sqrt{4^2 + 3^2} = \sqrt{16 + 9} = \sqrt{25} = 5 \]

2点間の距離の公式

2点 \((x_1,\ y_1)\)、\((x_2,\ y_2)\) の距離 \(= \sqrt{(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2}\)


例題6 直方体の対角線

縦 \(3\)、横 \(4\)、高さ \(12\) の直方体の対角線の長さを求めよ。

縦 3、横 4、高さ 12 の直方体の対角線 横 4、縦(奥行き)3、高さ 12 の直方体。底面の対角線 d₁(細線)と、立体の対角線 d(太線)。 4 3 12 d₁ d
解答

ステップ① 底面(縦 \(3\)、横 \(4\))の対角線

\[ d_1 = \sqrt{3^2 + 4^2} = \sqrt{25} = 5 \]

ステップ② \(d_1\) と高さ \(12\) で三平方の定理を使う

\[ d = \sqrt{d_1^2 + 12^2} = \sqrt{25 + 144} = \sqrt{169} = 13 \]

自分でやってみる

解いたら「答えを確認」で確かめよう。

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まとめ

三平方の定理のポイント

内容 公式
基本公式 \(a^2 + b^2 = c^2\)(\(c\) が斜辺)
斜辺を求める \(c = \sqrt{a^2+b^2}\)
辺を求める \(a = \sqrt{c^2-b^2}\)
45°-45°-90° 斜辺 $= $ 辺 \(\times \sqrt{2}\)
30°-60°-90° 辺の比 \(= 1 : \sqrt{3} : 2\)
逆定理 \(a^2+b^2=c^2\) なら直角三角形
2点間の距離 \(\sqrt{(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2}\)
直方体の対角線 三平方の定理を2回使う

理解度チェック

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