直線や平面の位置関係¶
空間では、2本の直線が「交わる」「平行」のほかに、「ねじれの位置」という関係があります。直方体の辺や面を使って、直線と直線、直線と平面、平面と平面の位置関係を見分けましょう。
この単元でできるようになること¶
- 空間の2直線の位置関係(交わる・平行・ねじれの位置)を見分けられる
- 直線と平面の位置関係(平面上にある・交わる・平行)を見分けられる
- 直線が平面に垂直であることの意味を説明できる
- 2平面の位置関係(交わる・平行)を見分けられる
前に習ったこと¶
始める前に、次の問題が解けるか確かめよう。
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基本を理解する¶
空間の中の「平面」と「直線」¶
平面とは¶
平面(へいめん) とは、どこまでも限りなく広がる平らな面のこと。
- 机の面・床・壁などをイメージするとよい(ただし、無限に広がると考える)
- 平面は厚みがない
直線とは¶
直線 とは、両方向に限りなく伸びるまっすぐな線のこと。
空間で考える
平面上(2次元)では直線どうしの関係は「交わる」か「平行」の2通りだけだった。
空間(3次元) では、もう1つ「ねじれの位置」という関係が加わる。
直線と直線の位置関係¶
空間内の 2 本の直線には、次の 3 つ の関係がある。
| 位置関係 | 意味 | 同じ平面上にあるか |
|---|---|---|
| 交わる | 1点で交わる | 同じ平面上にある |
| 平行 | 交わらず、延ばしても交わらない | 同じ平面上にある |
| ねじれの位置 | 交わらず、平行でもない | 同じ平面上にない |
① 交わる¶
2 本の直線が 1 点で交わる 関係。
交わる
2直線が 1点を共有する。その点を交点という。
② 平行¶
2 本の直線が どこまで延ばしても交わらず、かつ同じ平面上にある 関係。
平行(記号:∥)
\(\ell_1 \parallel \ell_2\) と書く。2 直線は同じ方向に向き、共通点がない。
③ ねじれの位置¶
交わらず、かつ平行でもない関係。同じ平面上に置けない 2 直線。
空間(3 次元)でしか起こらない関係。
ねじれの位置のポイント
- 交わっていない(共通点がない)
- 平行でもない(向きが異なる)
- 同じ平面上に 2 本とも乗せることができない
平面上(2次元)では絶対に起こらない。空間(3次元)特有の関係。
直方体で位置関係をすべて確認しよう¶
直方体の辺を使うと、3つの位置関係をすべて確認できる。
辺 AB に対する各辺の位置関係¶
辺 AB(前面の下辺)を基準にする。
直線と平面の位置関係¶
直線と平面の位置関係は 3 つ ある。
| 位置関係 | 意味 |
|---|---|
| 平面上にある | 直線が平面の中に含まれる |
| 交わる | 直線が平面と 1 点で交わる |
| 平行 | 直線が平面と交わらない(共通点なし) |
① 直線が平面上にある¶
直線がまるごと平面の中に含まれている状態。
② 直線が平面と交わる¶
直線が平面に 1 点でつき刺さる状態。
直線が平面に垂直な場合(⊥)¶
交わる角度が 90° のとき、直線は平面に垂直という。
直線が平面に垂直(記号:⊥)
直線 \(\ell\) が平面 \(\alpha\) 上のすべての直線と垂直なとき、\(\ell \perp \alpha\) と書く。
身近な例: 柱(四角柱・円柱)の高さの線と底面の関係
③ 直線が平面に平行¶
直線が平面と 1点も共有しない(交わらない)状態。
直線と平面が平行(記号:∥)
直線 \(\ell\) が平面 \(\alpha\) とまったく交わらないとき、\(\ell \parallel \alpha\) と書く。
身近な例: 机の面(平面)に対して机の真上を水平に飛ぶ飛行機の軌跡
平面と平面の位置関係¶
2 つの平面の位置関係は 2 つ ある。
| 位置関係 | 意味 |
|---|---|
| 交わる | 1 本の直線(交線)を共有する |
| 平行 | まったく交わらない |
① 2平面が交わる¶
2 つの平面が 1 本の直線(交線) で交わる。
身近な例
- 床と壁 → 垂直に交わる(交線は壁の端の線)
- 本を開いたとき → 2 ページが背表紙の線(交線)で交わる
② 2平面が平行¶
2 つの平面がまったく交わらない状態。
身近な例
- 床と天井 → 平行(どこも交わらない)
- 重ねた本のページ → 平行な平面
直方体で平面の位置関係を確認¶
直方体 ABCD-EFGH で確認できる平面の関係:
平行な面(∥):
- 上の面 ABCD ∥ 下の面 EFGH
- 前の面 ABFE ∥ うしろの面 DCGH
- 左の面 AEHD ∥ 右の面 BFGC
垂直に交わる面:
- 上の面 ABCD ⊥ 前の面 ABFE(交線は辺 AB)
- 上の面 ABCD ⊥ 右の面 BFGC(交線は辺 BC)
- など
動かして確かめる¶
ねじれの位置は、図だけではイメージしにくいところです。 実際に直方体を指で回して、辺どうしの関係を色で確かめてください。
「ねじれだけ」を選ぶと、平行でも交わりもしない4本だけが残ります。
例題¶
例題1 直線と直線の位置関係¶
直方体 ABCD-EFGH で、辺 AE に対する次の辺の位置関係を答えよ。
(1) 辺 BF (2) 辺 AB (3) 辺 DC (4) 辺 HG
解答
辺 AE は「縦の柱」の辺。
(1) 辺 BF:BF も縦の辺。同じ方向で交わらない → 平行
(2) 辺 AB:A を共有している → 交わる
(3) 辺 DC:上面の辺(横向き)。AE と交わらず、方向も異なる → ねじれの位置
(4) 辺 HG:上面の辺(横向き)。AE と交わらず、方向も異なる → ねじれの位置
例題2 直線と平面の位置関係¶
直方体 ABCD-EFGH で、直線と平面の位置関係を答えよ。
(1) 辺 EF と底面 EFGH (2) 辺 AE と底面 EFGH (3) 辺 AB と底面 EFGH
解答
(1) 辺 EF と底面 EFGH:EF は底面の辺 → 平面上にある
(2) 辺 AE と底面 EFGH:AE は底面と E で交わり、底面の辺 EF・EH の両方と垂直 → 垂直(⊥)
(3) 辺 AB と底面 EFGH:AB は上の面の辺で、底面と交わらない → 平行(∥)
例題3 平面と平面の位置関係¶
直方体 ABCD-EFGH で、次の平面の位置関係を答えよ。
(1) 底面 EFGH と上面 ABCD (2) 底面 EFGH と前面 ABFE
解答
(1):どこも交わらない → 平行(∥)
(2):辺 EF を共有して交わり、直角をなす → 垂直に交わる
自分でやってみる¶
解いたら「答えを確認」で確かめよう。
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まとめ¶
直線と直線の位置関係(3通り)
| 位置関係 | 特徴 | 同一平面上 |
|---|---|---|
| 交わる | 1点を共有 | ○ |
| 平行(∥) | 共通点なし・同方向 | ○ |
| ねじれの位置 | 共通点なし・方向が異なる | ✗ |
直線と平面の位置関係(3通り)
| 位置関係 | 特徴 |
|---|---|
| 平面上にある | 直線が平面に含まれる |
| 交わる(垂直を含む) | 1点で交わる |
| 平行(∥) | 共通点なし |
平面と平面の位置関係(2通り)
| 位置関係 | 特徴 |
|---|---|
| 交わる(垂直を含む) | 1本の直線(交線)を共有 |
| 平行(∥) | 共通点なし |
直方体を使って確認するコツ
試験で迷ったら直方体の図をかいて確かめる。
- ねじれか確認したいとき → 「同じ面にある?」→ あればねじれでない
- 平行か確認したいとき → 「同じ方向を向いている?」→ 向いていれば平行候補
理解度チェック¶
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