LESSON 2 / 3
一次方程式の利用¶
文章題は「何を \(x\) にするか」を決め、等しい関係を見つけて方程式を立てます。答えが問題に合っているか(人数が整数か、など)を最後に必ず確かめましょう。
この単元でできるようになること¶
- 求めるものを \(x\) とおき、等しい関係を見つけて方程式を立てられる
- 個数と代金・年齢の問題を解ける
- 速さ・道のり・時間の関係を使った問題を解ける
- 割合(食塩水など)の問題を解ける
- 求めた解が問題に合っているか確かめられる
前に習ったこと¶
始める前に、次の問題が解けるか確かめよう。
問題を読み込んでいます…
基本を理解する¶
文章題を解く共通の手順¶
文章題の解き方 5ステップ
- \(x\) を決める ── 何を \(x\) とおくか宣言する
- 関係を整理する ── 数量の関係を図や表に書き出す
- 方程式を立てる ── 等しい関係を式にする
- 方程式を解く ── \(x\) の値を求める
- 確認・答える ── 問題の条件に合うか確かめて答える
「\(x\) を何にするか」がいちばん大切
「求めたいもの」を \(x\) とおくのが基本。ただし別のものを \(x\) とした方が式が立てやすい場合もある。 \(x\) を決めたら、他の数量はすべて \(x\) で表す。
タイプ①:個数・代金の問題¶
考え方の図¶
| りんご | みかん | 合計 | |
|---|---|---|---|
| 個数(個) | \(x\) | \(10 - x\) | \(10\) |
| 代金(円) | \(80x\) | \(50(10 - x)\) | \(640\) |
代金の合計から:\(80x + 50(10 - x) = 640\)
例題1 りんごとみかん¶
1個 \(80\) 円のりんごと 1個 \(50\) 円のみかんを合わせて \(10\) 個買ったら \(640\) 円だった。りんごとみかんはそれぞれ何個か。
解答
① \(x\) を決める
りんごを \(x\) 個とする。みかんは \((10 - x)\) 個。
② 方程式を立てる
③ 解く
答えが整数にならないとき
\(x\) が分数や小数になった場合、「個数」の問題では問題文か立式にミスがある可能性が高い。 今回は数値を変えて正しく作り直す。
数値修正版: 合計を \(680\) 円とすると
りんご \(\mathbf{6}\) 個、みかん \(\mathbf{4}\) 個。
確認:\(80\times6 + 50\times4 = 480 + 200 = 680\) ✅
例題2 おつりの問題¶
ノート \(1\) 冊 \(x\) 円と鉛筆 \(3\) 本(\(1\) 本 \(60\) 円)を買い、\(500\) 円払ったらおつりが \(80\) 円だった。ノートの値段を求めよ。
解答
代金の関係: 支払い額 = 合計金額 + おつり ではなく、
ノートは \(240\) 円。
確認:\(240 + 180 = 420\)、\(500 - 420 = 80\) ✅
例題3 割引・定価の問題¶
定価 \(x\) 円の商品を \(20\%\) 引きで買ったら \(1200\) 円だった。定価を求めよ。
解答
\(20\%\) 引き = 定価の \(80\%\) の価格。
定価は \(1500\) 円。
確認:\(1500 \times 0.8 = 1200\) ✅
タイプ②:年齢の問題¶
考え方の図¶
| 現在 | \(x\) 年後 | |
|---|---|---|
| 父 | \(40\) 歳 | \(40 + x\) 歳 |
| 子 | \(10\) 歳 | \(10 + x\) 歳 |
「父の年齢が子の年齢の3倍」から:\(40 + x = 3(10 + x)\)
例題4 何年後の問題¶
現在、父は \(40\) 歳、子は \(10\) 歳。父の年齢が子の年齢の \(3\) 倍になるのは何年後か。
解答
\(x\) 年後とする。
| 現在 | \(x\) 年後 | |
|---|---|---|
| 父 | 40 歳 | \(40+x\) 歳 |
| 子 | 10 歳 | \(10+x\) 歳 |
5年後。
確認:父 \(45\) 歳、子 \(15\) 歳 → \(45 = 3 \times 15\) ✅
例題5 現在の年齢を求める¶
現在、母と娘の年齢の和は \(46\) 歳。\(8\) 年前、母の年齢は娘の年齢の \(5\) 倍だった。現在の母と娘の年齢を求めよ。
解答
現在の娘の年齢を \(x\) 歳とする。母は \((46-x)\) 歳。
| 現在 | 8年前 | |
|---|---|---|
| 母 | \(46-x\) 歳 | \(46-x-8 = 38-x\) 歳 |
| 娘 | \(x\) 歳 | \(x - 8\) 歳 |
娘 \(13\) 歳、母 \(33\) 歳。
確認:\(13 + 33 = 46\) ✅、\(8\) 年前は母 \(25\)、娘 \(5\)、\(25 = 5 \times 5\) ✅
タイプ③:速さ・道のりの問題¶
速さの基本公式¶
速さの単位に注意
- 時速(km/h)× 時間(h)= 道のり(km)
- 分速(m/分)× 時間(分)= 道のり(m)
- 単位を必ずそろえること(km と m が混在しないように)
例題6 追いかける問題¶
兄が家を出て分速 \(60\) m で歩き始めた。その \(10\) 分後に弟が同じ道を分速 \(100\) m で追いかけた。弟が兄に追いつくのは、弟が出発してから何分後か。
解答
弟が出発してから \(x\) 分後に追いつくとする。
| 速さ | 時間 | 道のり | |
|---|---|---|---|
| 兄 | 分速 \(60\) m | \((x+10)\) 分 | \(60(x+10)\) m |
| 弟 | 分速 \(100\) m | \(x\) 分 | \(100x\) m |
追いついたとき道のりが等しい:
弟が出発して \(15\) 分後。
確認:兄 \(60\times25=1500\) m、弟 \(100\times15=1500\) m ✅
例題7 往復の問題¶
家から学校まで行きは時速 \(4\) km、帰りは時速 \(6\) km で歩いた。往復の合計時間が \(1\) 時間だった。家から学校までの道のりを求めよ。
解答
家から学校までの道のりを \(x\) km とする。
| 速さ | 道のり | 時間 | |
|---|---|---|---|
| 行き | 時速 \(4\) km | \(x\) km | \(\dfrac{x}{4}\) 時間 |
| 帰り | 時速 \(6\) km | \(x\) km | \(\dfrac{x}{6}\) 時間 |
合計時間が \(1\) 時間:
両辺に \(12\) をかける:
道のりは \(2.4\) km。
確認:行き \(\dfrac{2.4}{4}=0.6\) 時間、帰り \(\dfrac{2.4}{6}=0.4\) 時間、合計 \(1\) 時間 ✅
例題8 出会う問題¶
\(A\) 地点と \(B\) 地点は \(18\) km 離れている。太郎は \(A\) から時速 \(3\) km で、花子は \(B\) から時速 \(6\) km で同時に向かい合って歩き出した。2人が出会うのは出発してから何時間後か。また \(A\) 地点から何 km の地点か。
解答
出発してから \(x\) 時間後に出会うとする。
| 速さ | 時間 | 道のり | |
|---|---|---|---|
| 太郎 | 時速 \(3\) km | \(x\) 時間 | \(3x\) km |
| 花子 | 時速 \(6\) km | \(x\) 時間 | \(6x\) km |
2人の道のりの合計 \(= 18\) km:
\(2\) 時間後に出会う。
\(A\) 地点から \(3 \times 2 = \mathbf{6}\) km の地点。
確認:太郎 \(6\) km + 花子 \(12\) km \(= 18\) km ✅
タイプ④:割合・比率の問題¶
例題9 食塩水の濃度¶
\(6\%\) の食塩水 \(200\) g と \(10\%\) の食塩水 \(x\) g を混ぜると \(8\%\) の食塩水ができた。\(x\) を求めよ。
| 6% の食塩水 | 10% の食塩水 | 混ぜた後(8%) | |
|---|---|---|---|
| 食塩水の重さ(g) | \(200\) | \(x\) | \(200 + x\) |
| 塩の重さ(g) | \(200 \times 0.06 = 12\) | \(0.1x\) | \(0.08(200 + x)\) |
解答
考え方:混ぜても塩の量は変わらない
\(200\) g。
確認:\(12 + 20 = 32\) g、\((200+200) \times 0.08 = 32\) g ✅
タイプ⑤:数・整数の問題¶
例題10 十の位と一の位¶
2桁の整数がある。十の位と一の位の和は \(9\) で、十の位と一の位を入れ替えると元の数より \(27\) 大きくなる。元の数を求めよ。
解答
十の位を \(x\) とすると、一の位は \(9 - x\)。
元の数:\(10x + (9-x) = 9x + 9\)
入れ替えた数:\(10(9-x) + x = 90 - 10x + x = 90 - 9x\)
入れ替えた数は元の数より \(27\) 大きい:
十の位 \(3\)、一の位 \(6\) → 元の数は \(36\)。
確認:\(63 - 36 = 27\) ✅
自分でやってみる¶
解いたら「答えを確認」で確かめよう。
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間違えやすいポイント¶
よくある間違い
- 単位がバラバラ(km と m、時間と分が混在)→ 単位をそろえてから立式
- 時間の表し方のミス(往復で「行き \(\dfrac{x}{速さ}\) 時間」を忘れる)
- 追いかける問題で兄の時間が \(x+10\) になることを忘れる
- 確認を省いて答えが問題に合わない(特に個数や年齢が負にならないか確認)
まとめ¶
一次方程式の利用:問題タイプ別ポイント
| タイプ | \(x\) に何をおくか | 等しい関係 |
|---|---|---|
| 個数・代金 | 一方の個数 | 代金の合計 |
| 年齢 | 現在(または将来)の年齢 | \(n\) 年後の年齢の関係 |
| 追いかける | 弟(後から出た方)の時間 | 道のりが等しい |
| 出会う | 出会うまでの時間 | 道のりの合計 \(=\) 全体の距離 |
| 往復 | 一方向の道のり | 時間の合計 |
| 食塩水 | 混ぜる量や濃度 | 塩の量が等しい |
理解度チェック¶
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