LESSON 1 / 1
三角形と四角形の性質¶
二等辺三角形の底角、直角三角形の合同条件、平行四辺形の性質と平行四辺形になる条件を学びます。どれも、合同な三角形を使って証明できる性質です。
この単元でできるようになること¶
- 二等辺三角形の性質を使って角を求められる
- 直角三角形の合同条件を言える
- 平行四辺形の性質と、平行四辺形になるための条件を言える
- 長方形・ひし形・正方形と平行四辺形の関係を説明できる
- 底辺が共通な三角形の面積の関係を使える
前に習ったこと¶
始める前に、次の問題が解けるか確かめよう。
問題を読み込んでいます…
基本を理解する¶
二等辺三角形¶
2つの辺が等しい三角形です。等しい2辺にはさまれた角を頂角、残りの2角を底角といいます。
二等辺三角形の性質
- 2つの底角は等しい
- 頂角の二等分線は、底辺を垂直に2等分する
性質1の証明(底角が等しい)¶
頂角 A の二等分線を引き、底辺 BC との交点を D とします。
\(\triangle ABD\) と \(\triangle ACD\) において
- ① \(AB = AC\) …(仮定)
- ② \(\angle BAD = \angle CAD\) …(AD は \(\angle A\) の二等分線)
- ③ \(AD = AD\) …(共通な辺)
①②③より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので \(\triangle ABD \equiv \triangle ACD\)。
合同な図形の対応する角は等しいので \(\angle B = \angle C\)。
この証明はラボで練習できます
合同と証明 のページにある証明組み立てラボで、 この証明を1段階ずつ組み立てられます。
二等辺三角形になる条件(逆)¶
逆も成り立つ
2つの角が等しい三角形は、二等辺三角形である。
つまり \(\angle B = \angle C\) なら \(AB = AC\) がいえます。
角から辺を導けるので、証明でよく使います。
正三角形¶
3辺が等しい三角形です。3つの角はすべて \(60°\) になります。
直角三角形の合同条件¶
直角三角形には、ふつうの合同条件に加えて2つ使えます。
直角三角形の合同条件
2つの直角三角形で、次のどちらかが成り立てば合同です。
- 斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい
- 斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい
「斜辺」が必ず入る
どちらの条件にも斜辺が含まれます。 斜辺でない2辺が等しいだけでは、この条件は使えません。
平行四辺形¶
2組の向かい合う辺がそれぞれ平行な四角形です。これが定義です。
平行四辺形の性質
- 2組の向かい合う辺はそれぞれ等しい
- 2組の向かい合う角はそれぞれ等しい
- 対角線はそれぞれの中点で交わる
性質1の証明(向かい合う辺が等しい)¶
対角線 AC を引きます。
\(\triangle ABC\) と \(\triangle CDA\) において
- ① \(\angle BAC = \angle DCA\) …(\(AB \parallel DC\) で錯角)
- ② \(\angle ACB = \angle CAD\) …(\(AD \parallel BC\) で錯角)
- ③ \(AC = CA\) …(共通な辺)
①②③より、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので \(\triangle ABC \equiv \triangle CDA\)。
対応する辺は等しいので \(AB = CD\)、\(BC = DA\)。
平行四辺形になる条件¶
5つあります。証明でどれを使うか選べるようにしておきましょう。
平行四辺形になる条件
次のどれか1つが成り立てば、平行四辺形です。
- 2組の向かい合う辺がそれぞれ平行(定義)
- 2組の向かい合う辺がそれぞれ等しい
- 2組の向かい合う角がそれぞれ等しい
- 対角線がそれぞれの中点で交わる
- 1組の向かい合う辺が、平行でその長さが等しい
5番目がいちばん使いやすい
条件5は「1組だけ」調べればよいので、証明では最もよく使います。 「平行」と「長さが等しい」の両方が必要な点に注意してください。
特別な平行四辺形¶
平行四辺形に条件を追加すると、長方形・ひし形・正方形になります。
| 図形 | 追加される条件 | 対角線の性質 |
|---|---|---|
| 長方形 | 4つの角が等しい(すべて \(90°\)) | 長さが等しい |
| ひし形 | 4つの辺が等しい | 垂直に交わる |
| 正方形 | 4角も4辺も等しい | 長さが等しく、垂直に交わる |
対角線で見分ける
- 対角線の長さが等しい → 長方形
- 対角線が垂直 → ひし形
- 両方 → 正方形
面積が等しい三角形¶
底辺が共通で、高さが等しい三角形
\(\ell \parallel m\) のとき、\(\ell\) 上のどこに頂点をとっても、 底辺が同じなら三角形の面積は等しくなります。
底辺と高さが変わらないので、面積 \(= \dfrac{1}{2} \times\) 底辺 \(\times\) 高さ も変わりません。
この性質は「面積を変えずに図形を変形する」問題で使います。
例題¶
例題1¶
平行四辺形 ABCD で、\(\angle A = 70°\) のとき、\(\angle B\)、\(\angle C\)、\(\angle D\) を求めなさい。
解答
向かい合う角は等しいので
\(AD \parallel BC\) で、\(\angle A\) と \(\angle B\) は同じ側の内角なので和が \(180°\)(または「となり合う角の和は \(180°\)」)
例題2¶
平行四辺形 ABCD の対角線の交点を O とする。 O を通る直線が辺 AB、DC と交わる点をそれぞれ P、Q とするとき、\(OP = OQ\) を証明しなさい。
解答
【仮定】 平行四辺形 ABCD、O は対角線の交点 【結論】 \(OP = OQ\)
(証明)
\(\triangle OAP\) と \(\triangle OCQ\) において
- ① \(OA = OC\) …(平行四辺形の対角線はそれぞれの中点で交わる)
- ② \(\angle AOP = \angle COQ\) …(対頂角は等しい)
- ③ \(\angle OAP = \angle OCQ\) …(\(AB \parallel DC\) で錯角は等しい)
①②③より、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいので
合同な図形の対応する辺は等しいので
(証明終わり)
自分でやってみる¶
解いたら「答えを確認」で確かめよう。
問題を読み込んでいます…
まとめ¶
- 二等辺三角形:底角が等しい。逆に2角が等しければ二等辺三角形
- 直角三角形の合同条件には、必ず斜辺が入る
- 平行四辺形の性質3つ(辺・角・対角線)と、なる条件5つ
- 条件5「1組が平行かつ等しい」が最もよく使う
- 長方形は対角線の長さが等しく、ひし形は対角線が垂直
- 平行線の間では、底辺が同じ三角形の面積は等しい
理解度チェック¶
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