一次関数の利用(文章題)¶
水の量、ろうそくの長さ、歩いた道のり、動く点がつくる面積など、一定の割合で変わる量は一次関数で表せます。式やグラフを使って、問題を解きましょう。
この単元でできるようになること¶
- 場面から変化の割合と初めの量を読み取り、一次関数の式を作れる
- グラフから速さや時刻を読み取れる
- 動点の問題で、面積を \(x\) の式で表し、変域を答えられる
- 求めた答えが問題に合っているか確かめられる
前に習ったこと¶
始める前に、次の問題が解けるか確かめよう。
問題を読み込んでいます…
基本を理解する¶
文章題の解き方の型¶
一次関数の文章題は、次の手順でほぼ解けます。
4つの手順
- 何を \(x\)、何を \(y\) にするか決める(たいてい「時間」が \(x\))
- 最初の値を見つける → これが切片 \(b\)
- 1つ増えるといくつ変わるかを見つける → これが傾き \(a\)
- 式 \(y = ax + b\) を作って、聞かれたことに答える
「最初からある分」が \(b\)、「増え方・減り方」が \(a\) です。
型1:水そう・料金の問題¶
例題1¶
\(20\) L の水が入った水そうから、毎分 \(2\) L ずつ水を抜きます。
- \(x\) 分後の水の量を \(y\) L として式を作りなさい。
- \(7\) 分後の水の量を求めなさい。
- 水そうが空になるのは何分後ですか。
解答
(1) 最初が \(20\) L(切片)、毎分 \(2\) L 減るので傾きは \(-2\)。
(2) \(x = 7\) を代入:
(3) 空になる = \(y = 0\):
\(10\) 分後
「減る」ときは傾きがマイナス
増えるか減るかで、傾きの符号が決まります。ここを間違えると全部ずれます。
例題2¶
ある携帯電話の料金プランは、基本料金 \(1500\) 円に加え、\(1\) GB あたり \(400\) 円かかります。
- \(x\) GB 使ったときの料金を \(y\) 円として式を作りなさい。
- 料金が \(3900\) 円になるのは何 GB 使ったときですか。
解答
(1) 基本料金 \(1500\) 円が切片、\(1\) GB あたり \(400\) 円が傾き。
(2) \(y = 3900\) を代入:
\(6\) GB
型2:速さ・道のりの問題(グラフの読み取り)¶
時間と道のりのグラフでは、傾きが速さを表します。
グラフの傾き = 速さ
グラフが急なほど速く、水平なら止まっています。
例題3¶
Aさんは家を出て、分速 \(60\) m で駅へ向かいました。家から駅までは \(900\) m です。
- 出発して \(x\) 分後の、家からの道のりを \(y\) m として式を作りなさい。
- 駅に着くのは何分後ですか。
- \(x\) の変域を答えなさい。
解答
(1) 出発時は家(\(0\) m)にいるので切片は \(0\)。分速 \(60\) m が傾き。
(2) \(y = 900\) のとき:
\(15\) 分後
(3) 出発から到着までなので
変域を書き忘れない
「駅に着いたらそれ以上進まない」ので、\(x\) は \(15\) までです。 変域を聞かれたら、始まりと終わりの両方を考えます。
例題4(追いつく問題)¶
弟が家を出発して分速 \(50\) m で歩き始めました。その \(10\) 分後、兄が同じ道を分速 \(150\) m の自転車で追いかけました。
兄が出発してから何分後に弟に追いつきますか。
解答
弟が出発してから \(x\) 分後の、家からの道のりを \(y\) m とします。
- 弟: \(y = 50x\)
- 兄: \(10\) 分後に出発するので、\(y = 150(x - 10)\)
追いつくとき2人の道のりが等しいので
弟が出発してから \(15\) 分後。聞かれているのは兄が出発してからなので
\(5\) 分後
何を聞かれたかを最後に確認
\(x = 15\) で終わりにすると不正解です。 「兄が出発してから」なので \(10\) を引きます。最後に問題文へ戻る習慣をつけましょう。
型3:図形と動点の問題¶
点が図形の辺上を動くとき、面積がどう変わるかを式にします。
例題5¶
下の長方形 ABCD で、AB \(= 6\) cm、BC \(= 10\) cm です。 点 P は B を出発し、毎秒 \(1\) cm の速さで辺 BC 上を C まで動きます。
出発してから \(x\) 秒後の三角形 ABP の面積を \(y\) cm² とします。
- \(y\) を \(x\) の式で表しなさい。
- \(x\) の変域を答えなさい。
- 面積が \(21\) cm² になるのは何秒後ですか。
解答
(1) 三角形 ABP は、底辺 BP、高さ AB の三角形です。
- BP の長さ: 毎秒 \(1\) cm で \(x\) 秒進むので \(x\) cm
- 高さ AB: \(6\) cm
(2) P は B から C まで(\(10\) cm)動くので
(3) \(y = 21\) を代入:
\(7\) 秒後(変域 \(0 \leqq x \leqq 10\) の中なので適しています)
動点の問題で必ずやること
- 底辺と高さがどれかをはっきりさせる
- 動く長さを \(x\) で表す
- 変域(どこからどこまで動けるか)を確認する
自分でやってみる¶
解いたら「答えを確認」で確かめよう。
問題を読み込んでいます…
まとめ¶
- 「最初からある分」= 切片 \(b\)、「増え方・減り方」= 傾き \(a\)
- 減るときは傾きがマイナス
- 時間と道のりのグラフでは、傾き = 速さ
- 追いつく問題は「道のりが等しい」で式を立てる
- 動点の問題は、底辺・高さ・変域の3つを確認する
- 最後に「何を聞かれたか」を問題文で確認する
理解度チェック¶
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