コンテンツにスキップ
  1. 数学
  2. 中学1年
  3. 図形
  4. 空間図形

おうぎ形の弧の長さと面積

おうぎ形は円の一部です。中心角が円全体(\(360°\))のどれだけかを考えると、弧の長さも面積も円の公式から求められます。

この単元でできるようになること

  • おうぎ形の半径・中心角・弧を説明できる
  • おうぎ形の弧の長さを求められる
  • おうぎ形の面積を求められる
  • 弧の長さや面積から、中心角や半径を求められる
  • 答えを \(\pi\) を使って表せる

前に習ったこと

始める前に、次の問題が解けるか確かめよう。

問題を読み込んでいます…

基本を理解する

扇形とは

扇形(おうぎがた) とは、円の中心から2本の半径を引き、その間の弧(円周の一部)で囲まれた図形のこと。

扇形の各部分 中心 O、半径 r の円の一部。2本の半径 OA、OB と弧 AB で囲まれた部分(斜線)が扇形で、∠AOB が中心角 a°。 O A B 半径 r 中心角 a° 弧
用語 説明
半径(r) 中心 O から円周までの距離
中心角(a°) 2 本の半径がつくる角度
弧(arc) 扇形の曲線部分(円周の一部)

円の復習

扇形は円の一部なので、まず円の公式を確認する。

円の公式

半径 \(r\) の円について:

\[\text{円周の長さ} = 2\pi r\]
\[\text{円の面積} = \pi r^2\]

円周率は π を使う

中学数学では円周率を \(\pi\)(パイ) で表す。

  • 小学校では \(3.14\) を使ったが、中学以降は \(\pi\) のまま答えるのが基本。
  • \(\pi \approx 3.14159\cdots\) だが、答えに代入せず「\(6\pi\)」「\(9\pi\) cm²」のように書く。

扇形の弧の長さ

考え方

扇形の弧は円周の一部。中心角が大きいほど弧も長くなる。

中心角 \(a°\) の扇形は、円全体(\(360°\))の \(\dfrac{a}{360}\) の部分。

中心角 90° の扇形の弧 半径 r の円で、中心角 90° の扇形の弧(太線)は、円周全体の 90/360 = 1/4 の長さ。 O 90° 弧の長さ 円周全体の 1/4

公式

\[\boxed{\text{弧の長さ} = 2\pi r \times \frac{a}{360}}\]
  • \(r\):半径
  • \(a\):中心角(度数)

公式の覚え方

円周の長さ \(2\pi r\) に、円全体に対する割合 \(\dfrac{a}{360}\) をかけるだけ。

扇形の面積

考え方

扇形の面積も円の面積の一部。中心角の割合でかける。

\[\text{面積} = \pi r^2 \times \frac{a}{360}\]

公式

\[\boxed{\text{扇形の面積} = \pi r^2 \times \frac{a}{360}}\]

2 つの公式をまとめて確認

扇形の公式まとめ

半径 \(r\)、中心角 \(a°\) の扇形について:

\[\text{弧の長さ} \ell = 2\pi r \times \frac{a}{360}\]
\[\text{面積} S = \pi r^2 \times \frac{a}{360}\]

覚え方: どちらも「円の公式 × \(\dfrac{a}{360}\)」

弧の長さから面積を求める

2つの公式をくらべると、扇形の面積は \(S = \dfrac{1}{2} \ell r\)(弧の長さ × 半径 ÷ 2)とも表せる。

\[S = \pi r^2 \times \frac{a}{360} = \frac{1}{2} \times \left(2\pi r \times \frac{a}{360}\right) \times r = \frac{1}{2} \ell r\]

中心角がわからなくても、弧の長さと半径から面積が求められる。

中心角・弧の長さ・面積の関係図

中心角が 60°、120°、180° の扇形 同じ半径で中心角が 60°、120°、180° の扇形を並べた図。中心角が大きいほど、弧の長さも面積も大きくなる。 60°(1/6) 120°(1/3) 180°(1/2)

よく使う中心角の割合

中心角 割合(\(\dfrac{a}{360}\)) 弧の長さ 面積
\(30°\) \(\dfrac{1}{12}\) \(\dfrac{\pi r}{6}\) \(\dfrac{\pi r^2}{12}\)
\(45°\) \(\dfrac{1}{8}\) \(\dfrac{\pi r}{4}\) \(\dfrac{\pi r^2}{8}\)
\(60°\) \(\dfrac{1}{6}\) \(\dfrac{\pi r}{3}\) \(\dfrac{\pi r^2}{6}\)
\(90°\) \(\dfrac{1}{4}\) \(\dfrac{\pi r}{2}\) \(\dfrac{\pi r^2}{4}\)
\(120°\) \(\dfrac{1}{3}\) \(\dfrac{2\pi r}{3}\) \(\dfrac{\pi r^2}{3}\)
\(180°\) \(\dfrac{1}{2}\) \(\pi r\) \(\dfrac{\pi r^2}{2}\)
\(360°\) \(1\) \(2\pi r\) \(\pi r^2\)

例題

例題1 弧の長さを求める

半径 \(6\) cm、中心角 \(120°\) の扇形の弧の長さを求めよ。

解答
\[\ell = 2\pi \times 6 \times \frac{120}{360}\]
\[= 12\pi \times \frac{1}{3}\]
\[= 4\pi \text{ (cm)}\]

例題2 面積を求める

半径 \(6\) cm、中心角 \(120°\) の扇形の面積を求めよ。

解答
\[S = \pi \times 6^2 \times \frac{120}{360}\]
\[= 36\pi \times \frac{1}{3}\]
\[= 12\pi \text{ (cm}^2\text{)}\]
図で確かめる(例題1・2)

半径 6cm、中心角 120° の扇形 半径 6cm、中心角 120° の扇形。弧の長さは 4π cm、面積は 12π cm²。 O 6 cm 120° 面積 12π cm² 弧 4π cm


例題3 中心角を求める

半径 \(9\) cm、弧の長さが \(6\pi\) cm の扇形の中心角を求めよ。

解答

公式 \(\ell = 2\pi r \times \dfrac{a}{360}\) に \(\ell = 6\pi\)、\(r = 9\) を代入する。

\[6\pi = 2\pi \times 9 \times \frac{a}{360}\]
\[6\pi = 18\pi \times \frac{a}{360}\]

両辺を \(18\pi\) で割る:

\[\frac{a}{360} = \frac{6\pi}{18\pi} = \frac{1}{3}\]
\[a = 360 \times \frac{1}{3} = 120\]

答え:中心角 \(120°\)


例題4 半径を求める

中心角 \(90°\)、面積が \(16\pi\) cm² の扇形の半径を求めよ。

解答

公式 \(S = \pi r^2 \times \dfrac{a}{360}\) に \(S = 16\pi\)、\(a = 90\) を代入する。

\[16\pi = \pi r^2 \times \frac{90}{360}\]
\[16\pi = \pi r^2 \times \frac{1}{4}\]

両辺を \(\pi\) で割る:

\[16 = r^2 \times \frac{1}{4}\]
\[r^2 = 64\]
\[r = 8 \text{ (cm)}\]

答え:半径 \(8\) cm

自分でやってみる

解いたら「答えを確認」で確かめよう。

問題を読み込んでいます…

まとめ

扇形の公式

半径 \(r\)、中心角 \(a°\) の扇形:

\[\text{弧の長さ} = 2\pi r \times \frac{a}{360}\]
\[\text{面積} = \pi r^2 \times \frac{a}{360}\]

計算のコツ

  1. まず \(\dfrac{a}{360}\) を約分して簡単な分数にする
  2. 次に \(2\pi r\) や \(\pi r^2\) をかける
  3. 答えは \(\pi\) をつけたまま書く(例:\(6\pi\) cm、\(12\pi\) cm²)

π を数値にしない

答えを \(3.14\) で計算してはいけない。

  • 正しい答え方:\(4\pi\) cm、\(12\pi\) cm²
  • 誤った答え方:\(12.56\) cm、\(37.68\) cm²(π ≒ 3.14 を代入した場合)

理解度チェック

問題を読み込んでいます…

次に進もう

このページの目標に全部チェックがついたら、次へ進もう。

次の Lesson:角柱・円柱の体積と表面積 →