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  4. 比例と反比例

比例・反比例とその式

ともなって変わる2つの量のうち、「一方が2倍・3倍になると、もう一方も2倍・3倍になる」関係が比例、「\(\dfrac{1}{2}\) 倍・\(\dfrac{1}{3}\) 倍になる」関係が反比例です。式で表すと \(y = ax\)、\(y = \dfrac{a}{x}\) になります。

この単元でできるようになること

  • 比例・反比例の意味を説明できる
  • 表から、比例・反比例・どちらでもないかを判断できる
  • 1組の \(x\)、\(y\) の値から比例・反比例の式を求められる
  • 式を使って、\(x\) や \(y\) の値を求められる
  • 身のまわりの比例・反比例の関係を式に表せる

前に習ったこと

始める前に、次の問題が解けるか確かめよう。

問題を読み込んでいます…

基本を理解する

比例とは何か

身近な例で考える

1本 \(80\) 円のジュースを \(x\) 本買う。合計金額 \(y\) 円はどうなるか。

\(x\)(本) 1 2 3 4 5
\(y\)(円) 80 160 240 320 400

\(x\) が 2倍になると \(y\) も 2倍、\(x\) が 3倍になると \(y\) も 3倍…

比例の定義

\(x\) が \(n\) 倍になると \(y\) も \(n\) 倍になる関係を「\(y\) は \(x\) に比例する」という。

このとき必ず次の式で表せる:

\[ y = ax \quad \text{($a$ は 0 でない定数、比例定数という)} \]

比例の確認方法: \(\dfrac{y}{x}\) が常に一定(\(= a\))かどうかを調べる。

\[ \frac{y}{x} = a \text{(一定)} \iff y \text{ は } x \text{ に比例} \]

反比例とは何か

身近な例で考える

面積が \(24\) cm² の長方形で、縦の長さ \(x\) cm と横の長さ \(y\) cm の関係。

\(x\)(cm) 1 2 3 4 6 8 12 24
\(y\)(cm) 24 12 8 6 4 3 2 1

\(x\) が 2倍になると \(y\) は \(\dfrac{1}{2}\) 倍に、\(x\) が 3倍になると \(y\) は \(\dfrac{1}{3}\) 倍に…

反比例の定義

\(x\) が \(n\) 倍になると \(y\) が \(\dfrac{1}{n}\) 倍になる関係を「\(y\) は \(x\) に反比例する」という。

このとき必ず次の式で表せる:

\[ y = \frac{a}{x} \quad \text{($a$ は 0 でない定数、比例定数という)} \]

反比例の確認方法: \(x \times y\) が常に一定(\(= a\))かどうかを調べる。

\[ x \times y = a \text{(一定)} \iff y \text{ は } x \text{ に反比例} \]

比例か・反比例か・どちらでもないかの判断

表 \(\dfrac{y}{x}\) \(x \times y\) 判断
\((1, 3)、(2, 6)、(3, 9)\) \(3\)(一定) \(3, 12, 27\) 比例 \(y = 3x\)
\((1, 12)、(2, 6)、(3, 4)\) \(12, 3, \dfrac{4}{3}\) \(12\)(一定) 反比例 \(y = \dfrac{12}{x}\)
\((1, 3)、(2, 4)、(3, 5)\) \(3, 2, \dfrac{5}{3}\) \(3, 8, 15\) どちらでもない

判断の手順

  1. \(\dfrac{y}{x}\) が一定 → 比例(\(y = ax\) の形)
  2. \(x \times y\) が一定 → 反比例(\(y = \dfrac{a}{x}\) の形)
  3. どちらも一定でない → 比例でも反比例でもない

比例の式の決定

基本手順

「\(y\) は \(x\) に比例する」とわかったとき、\(y = ax\) とおいて、与えられた点(\(x\) と \(y\) の値の組)を代入し、\(a\) を求める。

\[ y = ax \quad \xrightarrow{\text{1組の値を代入}} \quad a = \frac{y}{x} \]

例:\(y\) は \(x\) に比例し、\(x = 3\) のとき \(y = 12\)

\(y = ax\) に \(x = 3\)、\(y = 12\) を代入して \(12 = 3a\)、\(a = 4\)。よって \(y = 4x\)

反比例の式の決定

「\(y\) は \(x\) に反比例する」とわかったとき、\(y = \dfrac{a}{x}\) とおいて代入する。

\[ y = \frac{a}{x} \quad \xrightarrow{\text{1組の値を代入}} \quad a = x \times y \]

例:\(y\) は \(x\) に反比例し、\(x = 4\) のとき \(y = 6\)

\(y = \dfrac{a}{x}\) に代入して \(6 = \dfrac{a}{4}\)、\(a = 24\)。よって \(y = \dfrac{24}{x}\)

グラフの特徴

比例のグラフ

\(y = ax\) のグラフは原点を通る直線。

比例のグラフ 原点を通る直線 y = 2x と y = −x。 x y O −4 −2 2 4 −4 −2 2 4 y = 2x y = −x

比例のグラフのポイント

  • 必ず原点(\(0, 0\))を通る
  • \(a > 0\) → 右上がりの直線
  • \(a < 0\) → 右下がりの直線
  • \(a\) の絶対値が大きいほど傾きが急

反比例のグラフ

\(y = \dfrac{a}{x}\) のグラフは双曲線(2本の曲線)。

反比例のグラフ y = 6/x(第1・第3象限)と y = −6/x(第2・第4象限)の曲線。 x y O −4 −2 2 4 −4 −2 2 4 y = 6/x y = −6/x

反比例のグラフのポイント

  • 原点を通らない(\(x=0\) で定義されない)
  • 2本の曲線(双曲線)になる
  • \(a > 0\) → 第1・第3象限
  • \(a < 0\) → 第2・第4象限
  • \(x\) 軸・\(y\) 軸に近づくが交わらない

例題

例題1 比例か反比例かを判断する

次の表を見て、\(y\) が \(x\) に比例するか、反比例するか、どちらでもないかを答えよ。また比例・反比例であれば式を求めよ。

(1)

\(x\) 1 2 3 4
\(y\) 5 10 15 20

(2)

\(x\) 1 2 3 6
\(y\) 12 6 4 2

(3)

\(x\) 1 2 3 4
\(y\) 2 5 10 17
解答

(1) \(\dfrac{y}{x} = \dfrac{5}{1} = \dfrac{10}{2} = \dfrac{15}{3} = 5\)(一定)

→ 比例。\(y = 5x\)

(2) \(x \times y = 1\times12 = 2\times6 = 3\times4 = 6\times2 = 12\)(一定)

→ 反比例。\(y = \dfrac{12}{x}\)

(3) \(\dfrac{y}{x} = 2,\ \dfrac{5}{2},\ \dfrac{10}{3},\ \dfrac{17}{4}\)(変化)、\(xy = 2,10,30,68\)(変化)

→ どちらでもない


例題2 比例の式を求める(基本)

\(y\) は \(x\) に比例し、\(x = 5\) のとき \(y = -20\) である。\(y\) を \(x\) の式で表せ。また \(x = 3\) のときの \(y\) の値を求めよ。

解答

\(y = ax\) とおく。\(x = 5,\ y = -20\) を代入:

\[-20 = a \times 5 \implies a = -4\]

よって \(y = -4x\)

\(x = 3\) のとき:\(y = -4 \times 3 = -12\)


例題3 反比例の式を求める(基本)

\(y\) は \(x\) に反比例し、\(x = -3\) のとき \(y = 8\) である。\(y\) を \(x\) の式で表せ。また \(x = 6\) のときの \(y\) の値を求めよ。

解答

\(y = \dfrac{a}{x}\) とおく。\(x = -3,\ y = 8\) を代入:

\[8 = \frac{a}{-3} \implies a = 8 \times (-3) = -24\]

よって \(y = \dfrac{-24}{x}\)

\(x = 6\) のとき:\(y = \dfrac{-24}{6} = -4\)


例題4 グラフから式を決定する

下のグラフ上の点 \(P\) の座標が \((-2,\ 6)\) であるとき、比例・反比例の式を求めよ。

(1) \(y\) は \(x\) に比例する

(2) \(y\) は \(x\) に反比例する

解答

(1) \(y = ax\) に \(x = -2,\ y = 6\) を代入:

\[6 = a \times (-2) \implies a = -3\]

\(y = -3x\)

(2) \(y = \dfrac{a}{x}\) に \(x = -2,\ y = 6\) を代入:

\[6 = \frac{a}{-2} \implies a = -12\]

\(y = \dfrac{-12}{x}\)


例題5 条件が2段階の問題

\(y\) は \(x\) に比例し、\(x = 2\) のとき \(y = -6\) である。\(y = 9\) のときの \(x\) の値を求めよ。

解答

\(y = ax\) に \(x=2,\ y=-6\) を代入:

\[-6 = 2a \implies a = -3\]

\(y = -3x\) に \(y = 9\) を代入:

\[9 = -3x \implies x = -3\]

例題6 実生活への応用(比例)

ガソリン \(1\) L で \(15\) km 走る車がある。

(1) 走れる距離 \(y\) km は、ガソリンの量 \(x\) L に比例することを確認し、式を求めよ。

(2) \(45\) km 走るのに必要なガソリンの量を求めよ。

(3) \(8\) L のガソリンで走れる距離を求めよ。

解答

(1) \(x\) L で \(15x\) km 走れるので \(y = 15x\)。

\(\dfrac{y}{x} = 15\)(一定)なので比例。\(y = 15x\)

(2) \(15x = 45 \implies x = 3\) L

(3) \(y = 15 \times 8 = 120\) km


例題7 実生活への応用(反比例)

面積が \(48\) cm² の三角形の底辺 \(x\) cm と高さ \(y\) cm の関係を考える。

(1) \(y\) は \(x\) に反比例することを確認し、式を求めよ。

(2) 底辺が \(8\) cm のとき、高さを求めよ。

(3) 高さが \(6\) cm のとき、底辺を求めよ。

解答

(1) 三角形の面積 \(= \dfrac{1}{2} \times x \times y = 48\)

\(xy = 96\) (一定)なので反比例。\(y = \dfrac{96}{x}\)

(2) \(y = \dfrac{96}{8} = 12\) cm

(3) \(6 = \dfrac{96}{x} \implies x = 16\) cm

自分でやってみる

解いたら「答えを確認」で確かめよう。

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間違えやすいポイント

よくある間違い

  • \(a\) の符号のミス:\(x=-3,\ y=6\) のとき \(a = -3 \times 6 = -18\)(反比例)を \(+18\) にしてしまう
  • 比例と反比例の確認を逆にする:\(\dfrac{y}{x}\) は比例、\(xy\) は反比例で確認
  • \(x=0\) を代入しようとする:反比例 \(y = \dfrac{a}{x}\) は \(x = 0\) で定義されない
  • グラフが通る点を 1 点だけ確認して終わりにする:式が決まったら別の点でも確認する

まとめ

比例・反比例の式の決定まとめ

比例 反比例
定義 \(x\) が \(n\) 倍 → \(y\) も \(n\) 倍 \(x\) が \(n\) 倍 → \(y\) は \(\frac{1}{n}\) 倍
式 \(y = ax\) \(y = \dfrac{a}{x}\)
確認 \(\dfrac{y}{x}\) が一定 \(x \times y\) が一定
グラフ 原点を通る直線 原点を通らない双曲線
式の決定 \(y = ax\) に \(1\) 組の値を代入して \(a\) を求める \(y = \dfrac{a}{x}\) に \(1\) 組の値を代入して \(a\) を求める

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