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  1. 数学
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一次式の計算

文字を使った式(文字式)の計算のきまりを学びます。同類項をまとめる・カッコを外す・分数をそろえる、の3つができれば、次に学ぶ方程式の計算がぐっと楽になります。

この単元でできるようになること

  • 項・係数・次数の意味を説明できる
  • 同類項をまとめられる
  • 一次式の加法・減法ができる(ひく式のカッコの符号に気をつけて)
  • 一次式と数の乗法・除法ができる
  • 分数をふくむ一次式を通分して計算できる
  • 文字に数を代入して式の値を求められる

前に習ったこと

始める前に、次の問題が解けるか確かめよう。

問題を読み込んでいます…

基本を理解する

文字式の基本

項・係数・一次式とは

数や文字のかけ算だけでできた式を単項式、単項式の和の形の式を多項式という。

\[ 3x \quad \text{(単項式)} \qquad 2x + 5 \quad \text{(多項式)} \]

多項式のひとつひとつの単項式を項という。数だけの項を定数項という。

\[ \underbrace{2x}_{\text{項}} + \underbrace{5}_{\text{定数項}} \]

単項式 \(ax\) の数の部分 \(a\) を、\(x\) の係数という。

\[ 3x \xrightarrow{\quad} \text{係数は } 3 \qquad -5x \xrightarrow{\quad} \text{係数は } {-5} \qquad \frac{1}{2}x \xrightarrow{\quad} \text{係数は } \frac{1}{2} \]

次数と一次式

文字がかけ合わされた個数を次数という。

  • \(3x\) → 文字が1個 → 1次式
  • \(2x^2\) → 文字が2個(\(x \times x\))→ 2次式

中学1年生で学ぶのは、文字が1個だけの1次式。

同類項

文字の部分が同じ項を同類項という。同類項はまとめて計算できる。

\[ 3x + 5x = (3 + 5)x = 8x \]
\[ 7x - 2x = (7 - 2)x = 5x \]

同類項のまとめ方

係数どうしを計算して、文字はそのままにする。

\[ ax + bx = (a+b)x \]

文字が違う項はまとめられない

\(3x + 2y\) → \(x\) と \(y\) は文字が違うのでまとめられない。

\(2x + 5\) → 文字のある項と定数項はまとめられない。

一次式の加法・減法

一次式どうしの足し算・引き算

カッコを外して、同類項をまとめる。

\[ (3x + 2) + (5x - 4) = 3x + 2 + 5x - 4 = 8x - 2 \]
\[ (4x - 1) - (2x + 3) = 4x - 1 - 2x - 3 = 2x - 4 \]

引き算でカッコを外すとき

\(A - (B + C)\) のように、マイナスのカッコを外すときは中の符号がすべて逆になる。

\[ -(2x + 3) = -2x - 3 \]
\[ -(5x - 1) = -5x + 1 \]

一次式と数の乗法・除法

数をかける(乗法)

\[ 3 \times (2x + 4) = 3 \times 2x + 3 \times 4 = 6x + 12 \]
\[ -2 \times (3x - 5) = -2 \times 3x + (-2) \times (-5) = -6x + 10 \]

分配法則

カッコの外の数を、カッコの中のすべての項にかける。

\[ a(b + c) = ab + ac \]

数で割る(除法)

割り算は逆数をかける形に直す。

逆数とは(小学校の復習)

ある数の分子と分母をひっくり返した数を逆数という。

数 逆数
\(\dfrac{2}{3}\) \(\dfrac{3}{2}\)
\(4\) \(\dfrac{1}{4}\)(\(4 = \dfrac{4}{1}\) なのでひっくり返すと \(\dfrac{1}{4}\))
\(-\dfrac{3}{5}\) \(-\dfrac{5}{3}\)(符号はそのまま)
\[ A \div \frac{b}{c} = A \times \frac{c}{b} \]

一次式を数で割るときも、逆数をかける形に直す。

\[ (6x + 4) \div 2 = (6x + 4) \times \frac{1}{2} = 3x + 2 \]
\[ (3x - 9) \div 3 = \frac{3x - 9}{3} = \frac{3x}{3} - \frac{9}{3} = x - 3 \]
\[ (4x + 8) \div \frac{2}{3} = (4x + 8) \times \frac{3}{2} = 6x + 12 \]

分数の係数を含む一次式の計算

足し算・引き算(通分が必要)

通分とは(小学校の復習)

分母が違う分数を足したり引いたりするとき、分母をそろえる操作を通分という。

手順: 1. 分母の最小公倍数を見つける 2. 各分数の分子・分母に同じ数をかけて分母をそろえる 3. 分子どうしを計算する

例: \(\dfrac{1}{2} + \dfrac{1}{3}\)

  • 分母 \(2\) と \(3\) の最小公倍数は \(6\)
  • \(\dfrac{1}{2} = \dfrac{3}{6}\)、\(\dfrac{1}{3} = \dfrac{2}{6}\)
  • \(\dfrac{3}{6} + \dfrac{2}{6} = \dfrac{5}{6}\)

文字式でも同じ手順で通分する。

文字式での通分の例:

\[ \frac{x}{2} + \frac{x}{3} = \frac{3x}{6} + \frac{2x}{6} = \frac{5x}{6} \]
\[ \frac{2x+1}{3} - \frac{x-2}{4} = \frac{4(2x+1)}{12} - \frac{3(x-2)}{12} = \frac{8x+4 - 3x+6}{12} = \frac{5x+10}{12} \]

通分後の分子の計算に注意

\(\dfrac{x-2}{4}\) に \(3\) をかけると \(\dfrac{3(x-2)}{12} = \dfrac{3x - 6}{12}\)

カッコを外し忘れないこと。マイナスがついているときは特に注意。

かけ算(数 × 分数の係数の式)

\[ 4 \times \frac{3x - 1}{2} = \frac{4(3x-1)}{2} = 2(3x-1) = 6x - 2 \]
\[ \frac{1}{3} \times (6x - 9) = \frac{6x - 9}{3} = 2x - 3 \]

一次式の利用

等式の性質(方程式への橋渡し)

一次式の計算は、これから学ぶ方程式(\(x\) を求める計算)の土台になる。 式を正しく変形できるよう、計算に慣れておこう。

例題

例題1 同類項をまとめる

次の式を計算せよ。

\[ 5x - 3 + 2x + 7 \]
解答

\(x\) の項と定数項をそれぞれまとめる。

\[ 5x + 2x - 3 + 7 = 7x + 4 \]

例題2 一次式の加法・減法

次の計算をせよ。

\[ \text{(1)}\quad (4x - 3) + (2x + 5) \qquad \text{(2)}\quad (7x - 2) - (3x - 6) \]
解答

(1) カッコを外して同類項をまとめる。

\[ 4x - 3 + 2x + 5 = 6x + 2 \]

(2) 引き算のカッコを外す(中の符号がすべて逆になる)。

\[ 7x - 2 - 3x + 6 = 4x + 4 \]

例題3 一次式と数の乗除

次の計算をせよ。

\[ \text{(1)}\quad 3(4x - 2) \qquad \text{(2)}\quad -2(x + 5) \qquad \text{(3)}\quad (8x - 4) \div 4 \]
解答

(1) 分配法則でカッコを外す。

\[ 3 \times 4x + 3 \times (-2) = 12x - 6 \]

(2) 分配法則(マイナスをかけると符号が逆になる)。

\[ -2 \times x + (-2) \times 5 = -2x - 10 \]

(3) 各項を \(4\) で割る。

\[ \frac{8x}{4} - \frac{4}{4} = 2x - 1 \]

例題4 分数の係数を含む乗除

次の計算をせよ。

\[ \text{(1)}\quad \frac{1}{4}(8x - 12) \qquad \text{(2)}\quad (6x + 3) \div \frac{3}{2} \]
解答

(1) 分配法則で各項に \(\dfrac{1}{4}\) をかける。

\[ \frac{1}{4} \times 8x + \frac{1}{4} \times (-12) = 2x - 3 \]

(2) \(\div \dfrac{3}{2}\) は \(\times \dfrac{2}{3}\)(逆数)に直す。

\[ (6x + 3) \times \frac{2}{3} = \frac{2}{3} \times 6x + \frac{2}{3} \times 3 = 4x + 2 \]

例題5 分数の係数を含む加減(通分あり)

次の計算をせよ。

\[ \text{(1)}\quad \frac{x}{3} + \frac{x}{6} \qquad \text{(2)}\quad \frac{3x-1}{2} - \frac{x+1}{3} \]
解答

(1) 分母 \(3\) と \(6\) の最小公倍数は \(6\)。

\[ \frac{2x}{6} + \frac{x}{6} = \frac{3x}{6} = \frac{x}{2} \]

(2) 分母 \(2\) と \(3\) の最小公倍数は \(6\)。

\[ \frac{3(3x-1)}{6} - \frac{2(x+1)}{6} = \frac{9x - 3 - 2x - 2}{6} = \frac{7x - 5}{6} \]

分子の計算の注意点

\(-2(x+1) = -2x - 2\) と展開してから計算する。ひき算のカッコを外し忘れないこと。


例題6 加減乗除の混合

次の計算をせよ。

\[ 2(3x - 1) - 3(x - 4) \]
解答

それぞれ分配法則でカッコを外してから、同類項をまとめる。

\[ 6x - 2 - 3x + 12 = 3x + 10 \]

例題7 数字を代入する

\(x = -3\) のとき、\(4x + 7\) の値を求めよ。

解答

\(x\) に \(-3\) を代入する。負の数を代入するときは必ずカッコをつける。

\[ 4 \times (-3) + 7 = -12 + 7 = -5 \]

自分でやってみる

解いたら「答えを確認」で確かめよう。

問題を読み込んでいます…

間違えやすいポイント

よくあるミス

  • 引き算でカッコを外すとき、中の符号を逆にし忘れる
  • 分配法則で、カッコの中の一部の項だけにしかかけない
  • 通分後、分子のカッコを展開するときマイナスをかけ忘れる
  • 負の数を代入するときにカッコをつけない

まとめ

一次式の計算のポイント

内容 ポイント
同類項 文字の部分が同じ項をまとめる。係数だけを計算。
加法・減法 カッコを外してから同類項をまとめる。引き算は符号が逆になる。
数 × 一次式 分配法則でカッコ内の全項にかける。
一次式 ÷ 数 各項を割る。分数で割るときは逆数をかける。
分数の加減 通分(最小公倍数で分母をそろえる)してから計算。
代入 負の数を代入するときは必ずカッコをつける。

理解度チェック

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